〜岩井滝〜 鏡野町上齋原中津河の岩井滝は、岡山県の最北端に近い三国ヶ仙の山中、標高860m付近に 位置し、気温は周辺より2℃低く、周りは国有林の森に包まれ、まさに深山霊谷の感がある。 中津河の山並みを「通り岩」と称する安山岩が南北に連なり、鳥取県境まで約2.5q続いている。 岩井滝は、通り岩の一部で岩盤が突出して岩屋を形成し不動明王が祭られており数少ない裏見の滝 の一つです。 |
〜名水百選〜 この滝より100m麓に湧出る 泉「岩井」は昭和60年環境庁 (当時)指定の「名水岩井」とし て日本名水百選に選ばれました。 |
〜いわれ〜 昔、中津河の山奥に忠左衛門夫婦が住んでいました。妻が40歳になっても子宝に恵まれなかったの で思案の末、近くの滝の不動様で夫婦そろって水垢離を取り子宝に恵まれるよう願をかけました。 そうしたある夜、夢枕に不動明王が立ち滝の麓に湧く水を21日間飲めば子供ができるというお告げがあ り、翌年7月10日の朝、可愛らしい女の子が生まれました。 そして、この女の子は美しく健康で心のやさしい娘に成長し、隣村からお婿さんをもらい家業の木地挽き (木工)に精を出し、やがて長者になりました。 このことから、岩井滝のまつりを7月10日と定め、また美と健康、子宝に恵まれる水として村人に語り継 がれており、不動明王様に詣る者が必ず足を止めて口をすすぎ心を清めて登っていくしきたりがあります。 滝の岩屋には2体の不動明王石像があり、その横に岩井滝開基百年を記念して、昭和8年に碑が 建てられており、逆算すると1833年(江戸時代の天保3年)にこの地が開かれたことになります。 |
〜岩井滝まつり〜 岩井滝では、毎年7月10日に不動明王のおまつりが行われている。 当日は奥津地区羽出の観音寺から法印さんを招き、地区の人が集まり岩屋で読経、加持を行う。 引き続き滝の前で護摩木を囲む。こま縄の外で法印さんが東西南北、中央、鬼門に6本の矢を放ち 呪文を唱える。(これは、これから神聖なお祓い、祈願を執り行うので邪悪な物は入ってこない様にの意) つづいて、息災護摩、採橙護摩を焚き、無病息災、家内安全、五穀豊穣を祈る。 |
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